浜松市は環境経済委員会で、2030年度の根絶を目指している特定外来生物「クリハラリス」について、対策を本格化させた20年度からの5年間で、市内生息数が3分の1程度に減少したことを報告した。
環境政策課によると、19年度調査では市内に約1万5000匹が生息していると推定されていたが、市民の協力などを受けて24年度までに約8500匹を捕獲し、現在は4700匹程度に減ったとみられる。北上を防ぐために都田川や新東名高速道の南側を重点的に対策を進めているという。市は国の交付金を受けて捕獲業務の事業委託費を拡充し、5月補正予算案に277万円を盛り込んだ。
クリハラリスは頭から胴までの長さと尾の長さがそれぞれ20センチほど。市内では1970年代から浜松城公園周辺で確認され、果樹の食害や家屋侵入などの被害が出ているほか、在来種との競合によって生態系への影響も懸念されている。