秋から冬の渡良瀬遊水地では、ヨシやオギの穂が風に揺れる様子が見られる。小山市下生井の「生井桜づつみ公園」からは広大な自然が一望でき、太陽に反射して日中は銀色に輝き、夕日を浴びれば一帯が黄金色に染まる。
ヨシ原には希少な動植物が生息し、3月に行われる「ヨシ焼き」には多くの見物客が訪れる。
遊水地の象徴的な存在とも言えるヨシ原だが、近年は在来植物の生育に悪影響を及ぼす存在が問題になっている。外来種セイタカアワダチソウは繁殖力が強く、根から毒素を出すため、他の植物の発芽を妨げる。密生するヤナギも除去する必要があるという。
小山市が11月25日に行った除去活動には、地元企業などから約600人が参加した。毎年活動を主催する同市自然共生課は「活動を続け、豊かな湿地環境の保全に努めたい」としている。