手がかりは「青リンゴのにおい」 外来「珍」カメムシ、県内初捕獲 能美の小4本多君

 能美市湯野小4年の本多柚音(ゆうね)君(9)が、白山市の石川県ふれあい昆虫館の展望台で、北米に広く分布する外来種のカメムシ「マツヘリカメムシ」を見つけた。県内では2016年に舳倉島(輪島市)で写真が撮影されており、個体の捕獲は県内初となる。本多君は12日に同館で「青リンゴのにおいがした」と振り返り、珍種の発見を喜んだ。


 マツヘリカメムシは体長約2センチの大型で、赤みがかった体と後ろ足が葉状に広がるのが特徴となる。国内では08年に東京都で初確認されて以降、分布が広がり、秋田県や九州でも報告例がある。
 本多君は昨年10月26日、家族や友人と昆虫館に来た。屋上の展望台に上った時に、壁にいた20〜30匹のクサギカメムシに交じり、青リンゴの香りがするカメムシを捕まえた。
 同館の渡部晃平学芸員(33)に見せたところ、マツヘリカメムシと分かった。展望台から2匹が採集され、いずれも昨年に羽化した個体とみられる。
 渡部学芸員が執筆した論文が、1日に出版された専門誌「月刊むし」に掲載された。渡部学芸員によると、マツヘリカメムシは北米ではマツの害虫として知られる。
 虫が好きで昆虫館に通っている本多君は「今度は珍しいチョウを見つけたい」と意気込んだ。
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