2005年12月29日

深泥池を守れ!女子高生調査隊 新たな外来植物が急増

 国の天然記念物に指定されている深泥池(京都市北区)で、新たな外来植物が増えている。アカウキクサの1種とみられ、希少な水生植物群の成長を妨げる恐れもある。同池で自然観察を続けるノートルダム女学院高(左京区)の科学クラブが今年6月から調査しており、「まず、生息場所や繁殖のペースなど基礎データを集め、駆除方法も考えたい」と話している。

 アカウキクサはシダ植物で、直径5ミリほどの葉を水面に密集させる。水生植物に詳しい神戸大理学部の角野康郎教授によると、在来種もあるが、深泥池で増えているのは、外来種のアメリカアカウキクサの1種とみられる。盛んな繁殖力で他の雑草の成長を妨げ、カモのエサにもなることから、国内のアイガモ農法の田んぼで利用されたケースもある。水鳥に付着して運ばれた可能性があるという。
 同池のアカウキクサは昨秋、自然保護団体が確認。同クラブが6月から調査を始めた。ヨシなどが枯れて水面が観察しやすい晩秋から冬にかけて観察に力を入れている。
 計4回の調査で、特に池南西の水辺で繁殖していることが分かった。毎回、約20カ所で50センチ四方の枠を水面に置いて生息数を確認しており、枠内一面が埋め尽くされる場所もある。
 広範囲に増えれば、ミズゴケなどの生育が妨げられる恐れもあり、同クラブの神谷麻梨さん(16)は「調査のため網ですくってもすぐに増える。駆除する方法も考えながら調査を進めたい」と話している。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2005年12月29日 10:05 in 自然環境関連

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