2006年度予算の財務省原案が20日、各省庁に内示された。緊縮型となり京都、滋賀関連では際立った新規事業はなかったが、京都議定書の温室効果ガス削減目標の達成をめざす事業や生態系を乱すとして琵琶湖でも問題となっている外来魚駆除に向けた事業などが盛り込まれた。貴重な文化遺産を自然災害から守るため京都市が立案した防災水利構想に対する補助も認められ、地域の特色を反映する内容もみられた。
今年6月の外来種被害防止法施行を受け、琵琶湖など国内6つの湖沼でブラックバスやブルーギルなどの有害外来魚駆除に乗り出す環境省の事業費が、20日内示の財務省原案に盛り込まれた。
捕獲や新たな侵入を防ぐ監視などの手法を組み合わせ、3年間かけてほかの湖沼にも役立つ「効率的な駆除の手法を確立する」(環境省野生生物課)のが狙いだ。
同法は日本固有の生態系や農林漁業に害を及ぼす外来生物の輸入や譲渡、飼育、遺棄を禁止。特にブラックバスやブルーギルは「現に大きな被害を出している」(同課)として、環境省は優先的な駆除を決めている。
来年度から駆除を行うのは琵琶湖と、伊豆沼・内沼(宮城県)、羽田沼(栃木県)、片野鴨池(石川県)、犬山市内のため池群(愛知県)、藺(い)牟田池(鹿児島県)。貴重な昆虫や魚の生息地であったり、環境省の保護水面やラムサール条約登録湿地に指定されたりしている。
環境省は湖沼別にそれぞれのタイプに合った駆除実施計画を立てる。例えばため池では水を抜いて外来魚を干し出す手法を重視。琵琶湖では内湖があることに着目し、水際での産卵対策などを検討する。
事業費はマングースやアライグマの防除費用と合わせて3億5000万円が計上された。
◇京 都◇
【国際会議】2007年5月に京都市で開かれる第40回アジア開発銀行総会の準備経費に2500万円が計上された。来年9月の第3回「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)」の開催費として8200万円が盛り込まれた。
【学研都市】国立国会図書館関西館関連は第2期建設用地取得費2200万円を含む19億3900万円が認められた。
【河川総合開発事業】天ケ瀬ダム(宇治市)再開発事業に1億4000万円、畑川ダム(京丹波町)建設事業に2億2000万円が盛り込まれた。
【農業農村整備】亀岡地区の国営農地再編整備事業に20億円、巨椋池地区(宇治市)の国営総合農地防災事業に13億円、南丹地域の機構営農用地総合整備事業に35億円が計上された。
【地下鉄・高速道路】京都市地下鉄東西線二条−天神川間の延伸工事は、国交省道路環境整備予算5368億円(全国枠)に計上。京都高速道路新十条通と油小路線の事業費を含む阪神高速道路会社の全体事業費は570億円。
◇滋 賀◇
【ダム】国交省が7月に事実上の中止方針を出した大津市の大戸川ダムに30億円(前年度15億2700万円)、同じく規模縮小の方針が出た余呉町の丹生ダムにも6億6000万円(同6億6000万円)が付いた。「琵琶湖淀川流域委員会で議論中で、結論が出ていない」(関係者)ため、要求通り計上されたという。県営の北川、芹谷両治水ダムへの補助も、要求通り計13億円が盛りこまれた。
【農業農村整備】農業用水の機能を増進させる国営農業用水再編対策事業の新湖北地区には要求通りに計22億5000万円が計上された。国営総合農地防災事業の野洲川沿岸地区にも21億5000万円が付いた。神崎川下流、野洲川中流での国営造成土地改良施設整備事業には計5億円計上。琵琶湖東岸地区での土地改良事業地区調査には、新たに7900万円が予算化された。
(京都新聞)