2005年12月05日

琵琶湖の水質変化予測 滋賀県、環境保全へ取り組み

 琵琶湖を取り巻くさまざまな環境や活動が、湖の水質や生態系に与える影響をシミュレーションできる地理情報システムの開発に、滋賀県が取り組んでいることが2日、分かった。陸上で生じた汚濁要因や湖の生態系への影響を数値化し、水質の変化を予測することで、環境保全の施策に役立てる。来年6月の完成を目指している。

 同システムは、降雨や積雪の気象状況をはじめ、琵琶湖に注ぐ河川や下水道、産業排水の水量や水質、水田や宅地、森林などの土地利用などを数値化し、県内全域で約500メートル四方でデータベース化する。さらに、個々の事柄が水質に影響を与えるメカニズムの計算式を盛り込み、琵琶湖の水質をCOD(化学的酸素要求量)や窒素、リンなどの量で示す。
 国土交通省や京都大などが構築した解析モデルなどを基に、本年度から約1300万円をかけて構築する。交通量や山林の種類、農業の栽培方法の違いなどによる水質の影響も数値化して盛り込む方針で、各担当課でデータの収集や整理を進めている。
 項目ごとの数値を更新すれば、環境の変化に応じた水質も確認できるという。県琵琶湖環境政策室の山仲善彰室長は「個々の事業が水質改善に与える効果を予測でき、政策決定の指標になる」と話している。(京都新聞)

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Posted by jun at 2005年12月05日 17:20 in 内水面行政関連

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