2005年11月07日

外来魚駆除:税金いくら充てていいですか?−−法政大院生・黒川さん調査 /滋賀

 ◇年間平均2969円 中央値は1000円
 琵琶湖の外来魚、ブラックバスやブルーギルを駆除するための事業に、あなたが納める税金のうち、年間いくら充ててもいいか――。こんな質問を県民にしたところ、回答額の平均が2969円、回答額を高低順に並べた場合のちょうど真ん中の「中央値」は1000円となることが、法政大大学院生(経済学専攻)の黒川哲治さんらの調査で明らかになった。【服部正法】

 03年9〜10月、市町村別の世帯数のばらつきを考慮した上で無作為抽出した1025世帯に調査票を発送し、271の有効回答を得た。
 調査票では、琵琶湖の在来魚を60年代の状態に戻すため、今後15年間、ブラックバス、ブルーギルの駆除を行い、外来魚の生息数をほぼゼロにするという事業を県が計画したと仮定。事業への賛否と、納めた税金のうち、他の公的サービスに使われるはずの金額がその事業に充てられるとしたらいくらが望ましいかを、「50円」〜「5万円」の18段階から選んでもらった。
 県内全世帯が回答額の平均値を支払った場合は約14億600万円、中央値なら約4億7300万円となる。ちなみに、県の外来魚対策事業費は03年度で4億円程度。
 黒川さんらは結果を受け、県の外来魚対策について「地元住民から十分な合意を得られるといえる」とした上で、対策事業を今後継続していく場合、「外来魚駆除に有効な技術や実験データなどを広く情報公開して、県民の支払ってもよいと思える額を高めることで、継続的な資金を確保できる可能性があるのではないか」と結論付けた。

(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2005年11月07日 10:15 in ブラックバス問題

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