2005年10月20日

ペット:外来生物が急増 センター持ち込み、今年14匹「飼うなら計画的に」 /群馬

 ◇ジャパンスネークセンター持ち込み
 ボールニシキヘビ、グリーンイグアナ……。ペットとして飼われ、逃げ出したか捨てられたとみられるは虫類などの外来生物が街中で相次いで見つかり、太田市藪塚の財団法人「ジャパンスネークセンター(日本蛇族学術研究所)」に次々と持ち込まれている。今年預かった外来生物は18日現在で14匹と、過去最多を更新中で、鳥羽通久所長は「ペットの特性を把握して、計画的に飼ってほしい」と困り顔だ。

 国内で唯一のヘビを専門とする研究所を兼ねる同センターには、98年ごろから県内外で見つかったヘビやイグアナの預かり依頼が増えた。今年は特に多く、埼玉県上尾市で発見された体長約3.6メートルのビルマニシキヘビをはじめ、9月だけでグリーンイグアナやアカミミガメなど7匹が持ち込まれた。
 ほとんどは警察が捕獲した「迷子」で、飼育カゴから自力で脱走するケースもあるようだが、9月にさいたま市のJR浦和駅でボールニシキヘビがホームベンチ下にカゴごと置き去りにされるなど、飼い切れなくなって捨てたとみられる例も増えてきている。
 6月施行の特定外来生物被害防止法で、繁殖力が強く国内の生態系に影響を及ぼす外来種は「特定外来生物」と指定され、新規の購入・飼育が規制されたが、最近見つかっているニシキヘビやイグアナなどは同法対象外。実情は、これらの外来生物がインターネットによる通信販売などの普及などで入手しやすくなったことなどと関係がありそうだ。
 しかし、対象外の外来生物でも毒を持っている生物はおり、人間に危害を加える可能性はある。こうした事態を受け、政府は、飼育者に危険動物にマイクロチップを取り付ける個体登録を義務付けることなどを盛り込んだ動物愛護法の改正を検討している。
 鳥羽所長は、ペットを売る側と買う側のモラルの低下を指摘している。「売る側はきちんと説明して、買う側は責任を持つこと。ヘビなどは長生きするので、安易に飼ってはいけない」と話している。【伊澤拓也】

10月19日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2005年10月20日 10:49 in 自然環境関連

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