2005年07月09日

黄金ナマズ、珍しい?困り者? 大津・びわこ文化公園の池

 大津市瀬田南大萱町のびわこ文化公園の池で、黄金色をしたナマズが見つかったが、体長5メートルにも成長する肉食魚・ヨーロッパオオナマズの「アルビノ」と分かり、池を管理する滋賀県公園緑地事務所が対処に困っている。珍しい「黄金ナマズ」を「何とか生かしてほしい」という市民の声もあり、同事務所は引き取り先を探す一方、「コイが食べられては大変」と捕獲して処分することも検討している。

 公園緑地事務所によると、6月10日ごろに市民からの連絡で、池に黄金ナマズがいることを確認した。現在は体長約70センチで、コイに交じって泳いでいる。黄金色の体と、長いひげを持つ愛きょうのある顔が公園を訪れる市民の人気を集め、テレビでも紹介された。
 しかし、県立琵琶湖博物館に問い合わせたところ、ヨーロッパ各地に生息し、魚やエビ、カエルなどを食べるどう猛なヨーロッパオオナマズで、全長5メートル、体重約300キロにまで成長することが分かった。ヨーロッパオオナマズは本来、体の色は黒っぽく、アルビノは10数万分の1の確率で生まれるという。
 動物のアルビノはペットとして人気があり、黄金ナマズもペットが放されたとみられる。
 公園緑地事務所は琵琶湖博物館に引き取りを依頼したが、「ヨーロッパの魚の展示コーナーを設けていない。大きくなり過ぎるので水槽が準備できない」と断られた。各地の水族館にも打診しているが、今のところ引き取り先は見つかっていない。同事務所の三田村治所長は「コイを犠牲にはできない。かわいそうだが、最終的には処分せざるを得ない」と言い、よく公園を散歩するという主婦(46)は「姿を見るのを楽しみにしている。何とか生かしてほしい」と話していた。
 環境省によると、6月施行の外来種被害防止法で、ヨーロッパオオナマズも輸入や飼育を禁止する特定外来生物に指定することを検討したが、被害報告がなく、対象外になったという。
 【アルビノ】人間や動植物で、メラニンや葉緑素などの色素を欠いた突然変異の個体。多くは遺伝的に劣性。(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-京都新聞-

Posted by jun at 2005年07月09日 14:16 in 自然環境関連

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