2005年06月15日

アユ漁:不漁で県が緊急対策 養成、天然双方で−−親魚放流量倍増など/滋賀

 ◇カワウによる食害防止
 今年のアユの漁獲量が例年に比べて極端に少なく、県は一般会計補正予算案に「緊急対策事業費」として2500万円を盛り込み、6月県議会に提案する。アユは生まれて1年以内に産卵し、死ぬ「年魚」。産卵量を増やすことで来季のアユを増やすため、「養成」した親魚の放流と天然の双方から対策を講じる。【小松雄介】

 県水産課によると、琵琶湖で捕れるアユのうち、全国の河川放流や養殖に使われる「活アユ」は、昨年11〜12月のえり漁で需要量(40トン)を漁獲できたものの、例年は2週間程度で漁獲するところを5週間かかった。また、2〜4月の活アユの漁獲量は、過去3年の平均に比べてそれぞれ▽18・3%▽7・9%▽12・5%と極端に減少。5月は回復したものの59・5%にとどまっている。
 不漁の大きな原因は、産卵量が少なかったこと。昨年8〜11月の産卵量は43億粒と、平年値の37%にとどまった。ここ数年、産卵量は低水準が続いたが、昨年は特に、産卵期の9月下旬〜10月下旬に三つの台風(21〜23号)が県を通過し、強い風雨をもたらしたことが大きく影響した可能性が高いという。
 県では、養成アユの対策として、毎年、姉川人工河川(びわ町)で育てたアユの親魚を安曇川人工河川(高島市)に放流し、産卵させている。今年は当初10トンを予定していた親魚の放流量を23トンに増やす。天然アユ対策としては、県が水産資源保護法に基づき産卵期間中のアユ漁を禁止している「保護水面」の8河川を対象に、河口付近にテグスを仕掛けてカワウの飛来を防ぎ、食害を防止する。6月14日朝刊(毎日新聞)

+Yahoo!ニュース-毎日新聞-

Posted by jun at 2005年06月15日 00:30 in 内水面行政関連

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