2005年06月15日

アユモドキ 京にいた 嵐山の用水路 30年ぶり確認

 国の天然記念物のアユモドキが、京都市西京区の用水路で見つかった。京都府教育委員会によると、亀岡市の桂川上流などでは確認されているが、市内でアユモドキの発見が報告されたのは約30年ぶりという。アユモドキは14日、府教委職員の手で、桂川に放流された。

 見つけたのは同区内の男性(70)。観賞用に金魚を捕まえようと同区嵐山の用水路で網をすくったところ、金魚と一緒にアユモドキ1匹がかかった。
 アユモドキは、ドジョウ科の体長10−20センチ程度の淡水魚。環境省の「国内希少野生動植物種」に指定されている。泥や小石などが底にたまった川や、岩やブロックのすきまに生息する。体のしま、2つに分かれた尾びれ、口元のひげなどが特徴だ。
 府教委文化財保護課の石田裕二専門員は「桂川上流から雨などによって流れ、産卵のために用水路に入ったのではないか」と推測する。
 男性は「子どものころに旧京北町の小川では見た記憶がある。交通量の多い府道沿いで見つかるとは」と驚いていた。
 滋賀県の琵琶湖一帯では、市民団体などの調査で10年間見つかっておらず、絶滅が濃厚になっている。県立琵琶湖博物館(草津市)の秋山廣光専門学芸員は「アユモドキの生態はよく分かっていないが、琵琶湖や県内の河川よりも、京都府内の河川の環境が健全なのだろう」と話している。(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-京都新聞-

Posted by jun at 2005年06月15日 00:35 in 自然環境関連

mark-aa.jpg