2005年03月12日

海上の森:外来種の駆除検討を要求 指導者養成の必要性指摘−−保全委/愛知

 瀬戸市南東部にある海上(かいしょ)の森の保全策などを協議してきた「海上の森活用計画検討委員会」(座長=佐藤正孝・名古屋女子大名誉教授)は9日、外来種駆除の検討を求める報告書をまとめた。報告を受けた県は、今後の森の保全・活用に反映させる。

 海上の森は愛・地球博(愛知万博)の会場候補地になったが、環境破壊との批判を受け規模を大幅に縮小。その後、県は03年11月に「ふれあいの里」「生態系保護」「野鳥・古窯の森」など6ゾーンに区分し活用する計画「里山学びと交流の森づくり」を打ち出した。学識経験者や自然保護団体のメンバーで構成する同委員会は、この方針を実施するための具体策を検討してきた。
 報告書は、マウンテンバイクや人の立ち入りによる自然への影響、オオクチバスやアライグマなど外来種による生態系破壊、荒廃農地の広がりによる里山環境の悪化などを危ぐ。6ゾーンそれぞれにきめ細かい保全活用計画をたてるよう求め、外来種については放逐・移植を禁止するだけでなく、既に森に入っている種の除去も検討するよう要求した。
 さらに、具体的な方策として、希少動物の調査結果の公開、マウンテンバイクの乗り入れ禁止、人の流れを誘導する木道などの整備を提案。県民が保全・活用に参加するため、自然学習や森林育成、里山保全のプログラムにかかわる能力を持つ指導者やスタッフを養成する必要性も指摘した。【荒川基従】3月10日朝刊(毎日新聞)

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Posted by jun at 2005年03月12日 09:35 in 自然環境関連

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