2005年03月12日

「琵琶湖ルール」3年目 曳き網で小型の外来魚捕獲へ

 【滋賀県】外来魚の再放流を禁止する県の「琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」(琵琶湖ルール)は、4月で施行から3年目を迎える。この間、国では「外来種被害防止法」で、輸入などを禁じる「特定外来生物」にオオクチバスを指定する動きがある。県は2005年度、これを追い風に新たな外来魚駆除事業に取り組む。 (岡本 恵里子)

 県によると、これまでの外来魚駆除量は、02年度で約521トン、03年度は444トン、04年度は2月末時点で398トン。駆除による外来魚の密度の低下や、体長の小型化で捕獲が難しくなっていることなどから減少傾向にある。
 このため県水産課は、新年度から小型の外来魚に焦点をあて、曳(ひ)き網「ビームトロール」による駆除を導入する。網を搭載した船で走行し、従来のエリや刺し網で駆除されることのなかった稚魚や、水草帯で在来種の稚魚を補食している外来魚の捕獲を目指す。
 アユなどの在来魚は、取り除いて再放流する。
 駆除は、外来魚の稚魚が大量に発生する7−9月、南湖で集中的に実施する。県漁連と協力し5隻の漁船を使用、1日の捕獲量などを記録する計画で「小型化した外来魚や稚魚を捕獲することで繁殖を抑制したい」とする。
 一方、3年目に突入する琵琶湖ルールに関しては、自然環境保全課が新年度、同ルールの点検、検討事業を行う。アンケートやシンポジウムで、これまでの成果や課題を明らかにし、今後の対応策を検討。再放流禁止の定着化を図るため、普及啓発に努める。(中日新聞)

+Yahoo!ニュース-滋賀-中日新聞

Posted by jun at 2005年03月12日 09:39 in 内水面行政関連

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