2005年02月01日

漁業関係者は歓迎だが… 滋賀県 オオクチバスの指定リスト

 ブラックバスの1種オオクチバスを環境省の専門家全体会合が、輸入や飼育などの禁止対象となる「特定外来生物」の指定リストに盛り込んだことで、県内の漁業関係者は31日、歓迎の声を上げた。一方、釣り具業者は一転、指定へと動いたことを残念がった。

 滋賀県近江八幡市沖島町の漁師西居悟さん(67)は「指定を受けて国や県の駆除が進み、琵琶湖の固有種が増えることは歓迎だ」と話す。中学卒業後から漁を続けてきた。「ブラックバスの腹を割くと相当のフナやモロコが入っている。浅瀬の卵はブルーギルの格好の餌。モロコなどの漁獲は減った」と訴える。
 ブラックバスが琵琶湖で初めて確認されたのは1974年。83年ごろから急増し、翌年から駆除が始まった。県水産課の推計では、昨年4月時点のブラックバスの生息量は約400トンで、ほぼすべてがオオクチバスという。
 県漁業協同組合連合会の永松正昭専務理事(63)は1月27日、オオクチバスの指定が先送りされることを懸念し、環境省を県河川漁業協同組合連合会の幹部らと訪れ、指定を求める要望書を提出した。「指定は当然。琵琶湖の生態系は一刻の猶予もない。閣議決定が残っているが、すんなりと決まってほしい」
 一方、守山市水保町のルアー販売業大久保尚さん(36)は「バス釣り用ルアーが商品の8割を占めるので、先行きが不安。今後、経営にどんな影響が出てくるのか予測できない。大臣の一声で方針が一転し、指定リストに入ったのが残念だ」と話している。(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-滋賀-京都新聞

Posted by jun at 2005年02月01日 00:33 in ブラックバス問題

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