ツヤハダゴマダラカミキリの食害カツラを緊急伐採 仙台・太白

 仙台市は29日、中国原産のカミキリムシ科の昆虫「ツヤハダゴマダラカミキリ」による食害の拡大を防ぐため、被害が確認された樹木の緊急伐採を太白区内で始めた。

 委託を受けた造園業者が午前9時ごろ作業を開始。長町南4丁目の市道沿いにあるカツラの木を1本ずつチェーンソーで切り倒した。今後1週間かけて約60本を伐採する。

 ツヤハダゴマダラカミキリは昨年、宮城県内で初めて確認された。これまで仙台市青葉、太白、泉の3区と名取、岩沼の両市で少なくとも150本に食害が見つかっている。太白区では枯死して倒木の恐れのあるカツラ5本を伐採してきた。

 北米や欧州では食害による街路樹の枯死が多発。国際自然保護連合(IUCN)は生態系に深刻な影響を与える恐れがある「世界の侵略的外来種ワースト100」に選んでいる。

 太白区役所の岡田浩子公園課長は「成虫が出てくる前のこの時期に伐採して焼却し、被害拡大を食い止めたい」と話した。

 ツヤハダゴマダラカミキリは体長2~3センチ。在来種のゴマダラカミキリと見た目が似ているが、胸部に白い模様がないなどの特徴があるという。

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