ナガミヒナゲシ要注意 茨城県内で拡大の外来植物 繁殖力強く接触かぶれも

 オレンジ色の花を咲かせる外来種「ナガミヒナゲシ」が、茨城県内で分布を広げている。ポピーに似てかわいらしい花だが、葉や茎から出る液体に触れると肌がかぶれることがあるため、自治体などが注意や駆除を促している。爆発的な繁殖力も厄介で、専門家は「梅雨のシーズンは特に、種が靴の裏やタイヤにくっつき、遠くへ運ばれやすい」と指摘する。

 水戸市小吹町の道路沿いの土手で6月下旬、円筒形の果実をつけたナガミヒナゲシが群生していた。県生物多様性センターは「花が落ちると、他の雑草と同化して見つけにくい」と説明する。大きさ1ミリ以下、重さ0.13ミリグラムの種が平均約1600個詰まった果実は、完熟すると種がこぼれやすいという。

 葉や茎を折った時に出る液体に触れると、肌がかぶれたり、ただれたりする恐れがある。同センターは「強い毒性はないが、肌の弱い人は素手で触らない方がいい」と注意を促している。

 国立環境研究所などによると、ナガミヒナゲシは地中海沿岸が原産の一年草で、1960年に都内で確認された。県内は、水戸市やつくば市、高萩市など広い地域に分布する。

 水戸市は「住宅地の道路沿いや畑、空き地で増えている」として、毒性や駆除方法などをホームページで紹介している。駆除や注意喚起を求める問い合わせが、今春に相次いだためだ。

 外来植物に詳しい鯉渕学園農業栄養専門学校(水戸市)の藤井義晴教授(植物化学生態学)=東京農工大名誉教授=は「急いで防除する必要はないが、意図せず分布を広げないよう注意してほしい」と語る。

 他の植物への影響も指摘されている。藤井教授によると、強い繁殖力に加え、植物の成長を抑える物質「アレロパシー」を出すため、影響を受けやすいレタスなどの作物は収穫量が落ちる可能性があるという。

 藤井教授は「果実ができたこの時期は、草刈り機の振動でも種がこぼれる」とし、「種が落ちないように果実を袋で覆って摘み取り、袋の口を縛って燃えるごみとして処分するのが望ましい」と話している。

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