「このまま増えると田んぼに水が…」 熊本市・天明新川周辺で大量繁茂の水草 正体は「地球上最悪の侵略的植物」 専門家が指摘する駆除の注意点とは?

 「熊本市南区を流れる天明新川周辺で、特定外来生物のナガエツルノゲイトウが大量繁茂している」との情報が「SNSこちら編集局」(S編)に寄せられた。現場に足を運ぶと、天明新川や近くの加勢川周辺の水路は水草でびっしり。生態系へ悪影響を及ぼす可能性もあり駆除が望ましいが、方法には注意する必要がある。

 「うちの田んぼにつながる用水路で見つけた。このまま増えると水が流れてこなくなるのではないか」。情報を寄せた兼業農家の西浩光さん(64)=南区=は不安を口にする。

 熊本博物館に画像を確認してもらうと、山口瑞貴学芸員(38)は「花柄が長く、節から根が生えている。ナガエツルノゲイトウで間違いない」と教えてくれた。

 南米原産のナガエツルノゲイトウは、非常に強い繁殖力が特徴。世界各地に拡散し、「地球上最悪の侵略的植物」の異名を持つ。国内では1989年に兵庫県に初めて定着したとされる。関東、関西、九州などに分布し、茎は中が空洞で折れやすく、流された断片が新たな場所に定着する。水気がある場所なら陸地でも繁殖できる。

 ほかの植物の生育場所を奪ったり、水面を覆って水中の生物へ悪影響を及ぼしたりするため、特定外来生物に指定されている。生態系を守るため、生きた状態での移動や栽培、保管などが外来生物法で規制される。山口さんは「水源などでは薬剤が使用できない所もある。早期発見と速やかな駆除が大切」と話す。

 しかし、ナガエツルノゲイトウの駆除には十分に気を付ける必要がある。市環境政策課によると、陸地でも繁殖するため、コンクリートやブルーシート上で作業が必須。その場で枯らしてから運搬し、焼却処分する必要がある。同課は「断片が飛んでしまわないように、ビニール袋などにいれて乾かすなど十分に注意して」と呼びかけている。(大島崇人)

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