鹿児島・奄美大島で2024年、根絶が宣言された特定外来生物の「マングース」を巡り、環境省は7日、鹿児島県奄美市の山中に最後まで残っていた捕獲用のわなを回収しました。
1979年、奄美大島にハブ対策として放されたマングースは、夜行性のハブを襲わず、アマミノクロウサギなど希少な生き物や農作物に被害を与えてきました。
そのため、環境省は2000年から本格的な駆除に乗り出し、わなや探索犬で捕獲を進め、2024年9月、奄美大島でのマングース根絶を宣言しました。
その過程で、奄美大島には多いときで約3万5000個の捕獲用のわなが設置され、2019年からは順次、回収が進められてきました。
そして7日、いよいよ最後のわなの回収が。
この付近は、奄美大島で最初にマングースが放されたとされるエリアで、マングースバスターズのメンバーらが残されたわなの回収を進めます。
最後の1個は、長年マングースの防除事業に携わってきた環境省の職員が回収しました。
奄美マングースバスターズ・園山大助さん
「ホッとしています。夏場はかなり苦しくて逃げ出したいと思うこともあったが、歯を食いしばりなんとかここまでたどりついた」
環境省 奄美群島国立公園管理事務所・阿部愼太郎 国立公園保護管理企画官
「終わったんだなという感じがしている。(奄美大島に)マングースを導入したこと、それを除去することの過程の中でいっぱい命を奪ってきたことを、私たちは忘れてはいけない」