沖縄県国頭村内で10月下旬から相次いで目撃されているシカに24日未明、友人らと夜釣りへ向かっていた30代会社員男性=浦添市=が同村奥で遭遇した。
男性は「『シカがいるらしい』と話していたところだった。まさか本当にいるなんて」とびっくり。急いでスマートフォンを取り出し動画に収めた。
男性によると、シカは角まで含めると体長1・5メートルほどの雄。奥港へ向かう道中でたたずんでいたが、車の気配に気付くと逃げ回り、道路脇へ消えていったという。
環境省やんばる野生生物保護センターによると、希少種が数多く生息するやんばるの森に外来種のシカが定着すると、生態系に影響が出る可能性があるという。これまでに目撃の報告があるのは雄1頭だけだが、「雌がいれば繁殖し、増える恐れがある」と注視し、村や県と捕獲について協議している。その上で「(目撃されるシカは)角を持っていて危険だ。見かけても近づかないで」と呼びかけた。