茨城県が6月から9月末にかけて実施した外来カミキリムシ駆除の奨励金制度で、駆除数が3782匹に上ったことが12日、分かった。県環境政策課の担当者は「多くの協力をいただいたことで外来カミキリムシの認知と理解が広がった」と手応えを語った。
同制度は、サクラなどに寄生して枯死させる特定外来生物のカミキリムシ2種「ツヤハダゴマダラカミキリ」と「クビアカツヤカミキリ」による被害を防ぐため、本年度の新規事業として実施された。駆除した成虫個体を県生物多様性センターか、外来種の生息が確認された県内12市町の担当窓口に持ち込むことで、10匹につき500円分のプリペイドカードが配布された。
プリペイドカードは計342枚贈呈され、10匹未満でももらえるエコバッグや缶バッジなども多く配られたという。
来年度以降の実施などは未定としている。
特定外来生物「キョン」が茨城県で繁殖するのを防ぐため、県が本年度に新設した目撃情報や捕獲に褒賞金を支払う制度では、10月末までに計50件の情報が寄せられた。ただ、キョンと認められる情報や捕獲はいまだゼロという。県は引き続き監視体制を強化していく方針だ。