世界の三大珍味の一つとして知られ高級食材のキャビアが身近な食材となって私たちの食卓にのぼる日がくるかもしれません。
「養殖キャビアの生産効率が大きく高まることで、大幅なコスト削減が期待される」、14日、近畿大学などの研究チームがキャビアの親の一種として知られるロシアチョウザメについて、メスしか産まない「超メス」を選びだすことに成功したと発表しました。
チョウザメの性別は外見で見分けることが難しく、卵を産むメスをいかに効率よくオスと選別するかが課題となっていますが、「超メス」の子どもはすべてメスになるため、性別の選別をする必要がなくなり養殖キャビアの生産を効率化することができます。
研究チームによりますと、今回、ロシアチョウザメの稚魚にPCR検査を行い染色体の情報を調べることで、メスに成長する染色体だけを持つメス候補「超メス」を選びだすことに成功したということです。
チョウザメは生殖線が発達するまでの3年ほどは卵を産まないオスも飼育し続ける必要がありますが、稚魚の段階でメスに成長する個体を選別することができるようになります。
研究チームは、今年4月から養殖キャビアの生産・販売を行う宮崎県水産試験場と共同研究を始めていて、「早ければ5年後には実用化を目指したい」としています。