京の師走の風物詩「鯉揚げ」が2日、京都市右京区嵯峨の広沢池で始まった。養殖業者らが丸々と育ったコイを次々とすくい上げ、生きのいい魚を買い求める人たちが岸辺に列をつくった。
下京区の養殖業平岡健一さん(66)=ら約20人が午前9時から作業にとりかかった。今春に放流し、養殖した約2000匹のコイは、平均で体長40−45センチ、重さ1・5キロほどに成長。広沢池では、近年問題となっているコイヘルペスの発生もなく、今年も豊漁が期待されるという。
水を抜いた池で業者らが、太ももまで水につかりながら、元気にはねるコイのほか、フナやモロコなども網で引き揚げた。鯉揚げは12日ごろまで続き、鮮魚は年末まで池の前で販売される。 (京都新聞)