2005年12月07日

江戸前アユ:多摩川で産卵場造成、毎年100万尾確保へ−−都/東京

 ◇「江戸前アユ」復活へ−−都が水産業振興プラン中間報告  
 都は、かつて「献上鮎(あゆ)」として江戸幕府に納められていた多摩川のアユを「江戸前アユ」として復活させるなど、来年度から10年間にわたる内水面水産業を再生させるための施策を盛り込んだ「水産業振興プラン・川編」の中間報告をまとめた。27日まで都民から意見を募り、来年2月ごろまでにプランをまとめる。

 江戸前アユの復活では、アユの産卵場所となる多摩川中下流域で、河床を覆っている泥や藻を取り除き、750平方メートルの産卵場を造成する。また、アユが上流域まで遡上(そじょう)しやすいように、多摩川水系を管理する関係機関と連絡会を設置し、一体的な魚道の管理方策を築く。
 こうして、多摩川へ戻る天然アユを毎年100万尾以上確保し、釣り客を呼び戻すとともに、多摩産材を利用した木炭で川に流れ込む下水処理水の臭気を取り除く研究を進め、おいしいアユを目指す。最終的には、東京の新たな特産物として定着させたい考えだ。
 また、近年、カワウの生息数の急増により、アユやマスなどの食害が深刻化していることから、川に巨石を投入して魚の隠れ場所をつくり、被害の軽減を目指す。99年10月から00年10月までの調査では、カワウによる被害はアユやヤマメなど47トン、約7900万円に上っている。【大槻英二】12月6日朝刊(毎日新聞)

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Posted by jun at 2005年12月07日 12:42 in 内水面行政関連

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