2005年12月01日

高畠町の鈴沼:活気戻った コイ水揚げ再開−−KHVで品薄、10年ぶり/山形

 高畠町の鈴沼で28日、コイの水揚げが10年ぶりに再開された。コイヘルペス(KHV)の影響で全国的に生産量が減少し、供給が困難になったため、地元の生産加工業者が昨年から準備を進めていた。米沢藩主・上杉鷹山が養殖を推奨したコイの水揚げは置賜地方の冬の風物詩にもなっており、沼は久しぶりに活気に満ちた。

 鈴沼でのコイの養殖は明治末期ごろから続いていたが、95年に生産過剰による価格低迷などの理由で養殖事業を中止した。しかし、03年に茨城県霞ケ浦でKHVに感染したコイが大量死するなど、全国の生産拠点が汚染され、コイが品薄状態となった。そこで同町の石川鯉屋と長井市の高橋鯉屋が共同でコイ養殖の再開を計画した。
 この日は従業員ら約20人が沼から地引き網で引き上げると、体長40〜50センチに育ったコイが銀色に輝きながら跳ねていた。両社では3日間で40〜45トンの水揚げ量を見込んでおり、甘煮などの加工品にして県内各地で販売する予定だ。石川鯉屋の石川栄店主(72)は「これで取引先に迷惑をかけないで供給できる。安全・安心なコイを食卓に届けたい」と話していた。【湯浅聖一】11月29日朝刊

+Yahoo!ニュース-山形-毎日新聞

Posted by jun at 2005年12月01日 17:41 in KHV関連

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