産業廃棄物のリサイクル業者でつくる淡海再資源化協同組合は、30日までに漁協が回収したブルーギルやブラックバスを家畜飼料やペットフードの原料となる魚粉に再生加工する工場を大津市堂1丁目の組合敷地に完成させた。
外来魚の有効利用を進める目的で、漁協が捕獲した外来魚を同組合が漁港で買い取り、工場で真空に近い状態で乾燥させて粉末状にする。1日当たり2トンの外来魚を処理し、500キロの飼料を生産できる。
工場の敷地は約1300平方メートルあり、5人で操業するという。総工費1億円をかけた。
骨を含め魚の全部位を飼料化するため、タンパク質の含有率が65%と通常の魚粉より高い。近江シャモの餌に混ぜて飼育実験したところ、肉質が軟らかくなる効果があったという。
組合の林市雄事務局長は「全国のペットフードメーカーや地鶏の養鶏業者などから購入希望が寄せられている。将来は野菜や魚肉の残りかすのリサイクルにも取り組みたい」と話している。
県は県漁連に委託して回収した外来魚のほぼ全量を、京都市伏見区の京都魚アラリサイクルセンターに運び、1キロ当たり16−15円の手数料を支払って魚粉に加工してもらっている。県水産課は「外来魚が県内でリサイクル可能になれば、手数料や運送料などの軽減が期待できる」としている。(京都新聞)