2005年09月19日

アユモドキの繁殖状況を調査 亀岡市と市民団体が連携

 国の天然記念物に指定されている淡水魚・アユモドキの保全活動を進める京都府亀岡市や市民団体らが18日、同市内の生息域で産卵場所確保のため設けていた水止めを撤去し繁殖状況を調べた。

 アユモドキは、ドジョウ科。都市化の影響で現在は亀岡市と岡山県の一部でしか生息していないとみられる。亀岡市は本年度から、地元の保津町などと密漁防止の看板を設けて周辺のパトロールを定期的に行っている。
 これまでの調査で、亀岡市内のアユモドキの産卵場所は、農家が田に水を引く際に設置する「ラバーダム」と呼ばれるゴム製の堰(せき)が川の流れを止め、水位が急上昇する特定の区域とわかった。
 減反のため、周辺農家に今年はダム設置の予定がなく、市などが農家に協力を依頼。6月初旬に設置した。この日はダムを撤去後、市職員や市民団体のメンバーらが約1.5メートルからひざ下ほどまで水位が下った川に入り、繁殖状況を調べた。
 産卵は1日だけしか行われないが、調査の結果、今年ふ化した6-7センチの稚魚24匹を含め、計75匹を確認した。
 市環境政策課では「ラバーダムの設置で、アユモドキの生息域が確保できた」と地元の協力に感謝しており、今後も密漁を監視するため継続的に警察や自治会、市民団体と連携してパトロールを行っていく。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2005年09月19日 01:22 in 魚&水棲生物

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