2005年08月20日

渇水:吉野川、水位急落の恐れ−−早明浦ダム、利水容量ゼロで /徳島

 早明浦ダムの利水容量が19日夜、ゼロとなったことで、下流の吉野川で水位が急落する恐れが強くなってきた。水量は下流付近で現在の約3分の1と、同ダム供用開始(75年4月)以降では、例のない水準に落ち込む見通し。水位低下に伴い、ポンプによる揚水が必要となる事態も予想されるほか、県は小舟が浅瀬に取り残される恐れがあるとして、関係者に注意を呼びかけている。

 県の説明によると、19日昼時点で、池田ダム(池田町)直下では、毎秒約33トンの水が流れているが、早明浦ダムが緊急放流する発電用水や四国電力が管理する穴内川ダム(高知県)や大橋ダム(同)から緊急放流を受けても、池田ダム直下では、毎秒12〜11トン程度に減るという。
 同ダム付近では20日午前8時ごろ、旧吉野川へ分水する第十堰(ぜき)(石井町、上板町)付近では21日午前8時ごろ、水量が減少する見通し。
 吉野川を管理する国土交通省徳島河川国道事務所によると、池田ダム下流部は、水量が少なくなる1月ごろでも、毎秒25トン前後流れるという。このため、水量が急減すると河川敷が広がる場所も現れ、生態系などへの影響も懸念される。【植松晃一】

8月20日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2005年08月20日 21:51 in 自然環境関連

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