2005年08月07日

<外来生物法>上海ガニなど42種類を2次指定へ 環境省

 日本固有の生態系に影響を与える生物の輸入や飼育を禁止する特定外来生物被害防止法(外来生物法)で、環境省は5日、42種類を規制対象の「特定外来生物」に2次指定する方針を決めた。年内にも閣議で正式決定する。オオクチバス(ブラックバスの一種)など既に37種類が特定外来生物に指定されており、これで計79種類となる。

 2次指定について同省は6月9日、29種類にする方針を示していたが、この日までに分類を再整理し、新たな指定対象を加えて42種類とした。
 追加された中には、中華料理の食材の「上海ガニ」(チュウゴクモクズガニ)がモクズガニ属として含まれた。上海ガニは生きたまま調理されることも多く、外食産業への影響も懸念される。同省は「外に逃げ出さない保管施設があるなど、在来種の生態系への影響がないことが確認されれば、輸入・飼育の許可を出す」と話している。
 このほか、農薬を使わない稲の「アイガモ農法」で用いられる水草のうち外来種「アゾラ・クリスタータ」が指定された。
 一方、年間100万〜200万匹が輸入される外来クワガタや外来カブトムシは「大量遺棄で、逆に生態系に悪影響がでる」として、指定を見送った。【江口一】
 ◇特定外来生物に2次指定されたのは以下の通り。
 【ほ乳類】シカ亜科、キタリス、タイリクモモンガ、マスクラット、ハリネズミ属、アメリカミンク
 【両生類】シロアゴガエル、コキーコヤスガエル、ウシガエル、キューバズツキガエル\n 【魚類】カダヤシ、ケツギョ、コウライケツギョ、ストライプトバス、ホワイトバス、ヨーロピアンパーチ、パイクパーチ、ノーザンパイク、マスキーパイク
 【昆虫類】コカミアリ、アシナガキアリ、ツヤオオズアリ、テナガコガネ属
 【無せきつい動物】モクズガニ属、ザリガニ類2属と2種(アスタクス属、ウチダザリガニ、ラスティークレイフィッシュ、ケラクス属)、クワッガガイ、カワヒバリガイ属、カワホトトギスガイ、ヤマヒタチオビ、ニューギニアヤリガタリクウズムシ
 【植物】アゾラ・クリスタータ、アレチウリ、オオキンケイギク、オオハンゴンソウ、ナルトサワギク、オオフサモ、ボタンウキクサ、オオカワヂシャ、スパルティナ・アングリカ
(毎日新聞)

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Posted by jun at 2005年08月07日 10:02 in ブラックバス問題

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