2005年07月27日

真珠養殖実験:ドブガイ、95%が死滅 酸欠や水温上昇で−−県民局調査/兵庫

 ◇東播磨のため池
 県が03年度から東播磨地域のため池で進めているドブガイを使った真珠養殖実験で、生存するドブガイはわずか5%にとどまっていることが分かった。酸素欠乏による死滅が主な原因と推測されているが、さらに詳しいデータ収集のため、このほど2回目の放流を始めた。

 ◇2回目放流開始
 県などが取り組む「いなみ野ため池ミュージアム」創設プロジェクトのひとつ。東播磨の固有種である二枚貝のドブガイによる「いなみ野パール」づくりを通して、水辺環境を考えるのが狙い。03年12月〜04年4月に、加古川、高砂など4市町のため池各1カ所で、核(ピース)を入れたドブガイを計153個放流。2〜3年後の真珠誕生を期待していた。
 ところが、これまでの調査で生存が確認できたのは、稲美町の琴池新池で30個中7個、高砂市の阿弥陀新池で33個中わずか1個だけ。播磨町の大池では60個が全滅だった。
 東播磨県民局水辺の地域づくり担当によると、水の循環がないことによる酸欠や夏場の水温上昇、施術によるストレスなどが考えられるという。釣り糸にひっかかって外に出されたケースもあったという。
 地元住民の協力を得て詳しい死因を解明する一方、大池を除く3池で2回目の放流を始めた。新たに加古川市の牛谷池を加え、それぞれ40個ずつ放流する。大池では、阿弥陀新池に生息するドブガイに核を入れずに放流して環境状態を観察するという。
 同担当は「生存していたドブガイには米粒ほどの真珠ができていた。引き続き可能性を探りたい」と話している。【成島頼一】〔播磨・姫路版〕7月26日朝刊

+Yahoo!ニュース-兵庫-毎日新聞

Posted by jun at 2005年07月27日 14:57 in 自然環境関連

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