2005年06月25日

ハクビシン、滋賀で増加の兆し 外来種 農作物への被害危ぐ

 外来種のハクビシンが滋賀県内で増加の兆しを見せている。今のところ農作物への被害の報告はないが、東海地方などでは既に被害が広がり始めている。県内の市町は有害鳥獣に指定していないため、たとえ捕獲しても山に逃がすしかなく、獣医師らは「放置すると数が増え、被害が出かねない」と危ぐしている。

 ハクビシンは体長約50センチ。体は灰褐色で、鼻から額かけて白い帯状の模様があるのが特徴。東南アジアや中国南部などに生息し、日本には1833年に持ち込まれたとされる。東北、東海地方を中心に分布し、県内でも1997年に初めて生息が確認された。
 県自然環境保全課によると、ここ数年、湖北地方を中心に目撃情報が相次いでおり、今年5月には彦根市内で、車にはねられて死んでいるハクビシンが初めて見つかった。その後も米原市や高島市で「事故死」が3件確認され、同課は「県内でも確実に数が増えている」とみている。
 こうした中、6月19日に志賀町北小松の民家ガレージでも見つかり、近くに住む県獣医師会野生動物研究会長の籠谷泰伸さんが捕獲に立ち会った。有害鳥獣ではないため逃がしたが、籠谷さんは「野生化したハクビシンで、比良山系でも数が増えている。農作物への被害が心配だ」と話している。
 ハクビシンの被害が出ている静岡県や愛知県などでは、有害鳥獣に指定して、駆除を始めている自治体も多く、同課は「生息実態を調べ、学識経験者らで対策を検討している」としている。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2005年06月25日 18:23 in 自然環境関連

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