2005年06月03日

希少種アユモドキの保護事業を本格化 環境省と京都府、亀岡市

 種の保存法に指定されている希少種アユモドキ(ドジョウ科、国の天然記念物)を守ろうと、環境省と京都府、亀岡市などが、6月から本格的な保護事業に乗り出す。地元市民との協働で、初の密漁防止パトロールを5日に実施する予定。繁殖に向けた詳しい生息環境調査にも着手する。

 アユモドキは昨年7月、同法の国内希少野生動植物種に指定され、本年度から国が保護増殖事業を実施する。
 今回のパトロールはその関連活動で、地元の自治会員や児童たちが参加。「捕獲禁止」の看板を保津川(桂川)流域5カ所に設置するとともに、チラシを配布することにした。
 6月はアユモドキにとって最も重要な産卵期で、それを狙う密漁者も多いとされる。マニアの間で高値で売買されているとの情報もあり、看板には「密漁者を発見した場合は亀岡署へ通報を」との呼びかけと、罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)も明記した。
 また、定期的なパトロールの実施に向け、「監視活動を担う地元組織も早期に発足する予定」(亀岡市)という。
 国の保護増殖事業計画では今後、市民や専門家を交えて、アユモドキのえさや繁殖の特性▽他種との競合関係▽周辺水域を含む生態系の全体構造−などを調査・研究する方針。
 特に、繁殖に密接に関わっているとされる農業用水路の伝統的管理法を詳しく調査し、生息環境の維持を図ることにしている。(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-京都新聞-

Posted by jun at 2005年06月03日 11:26 in 魚&水棲生物

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