2005年05月16日

コイヘルペスウイルスの警戒強化 京都府、水温の上昇期迎え

 河川や池の水温が上昇する時期を迎え、コイヘルペスウイルスの再活性化が懸念されている。京都府内は沈静化しているものの、4月に入って関東や九州など7都県で感染が確定、さらに未発生だった四国の徳島県でも新たに感染が確認された。感染経路は依然として未解明のままで、府は死んだ魚を回収、検査し、警戒を強めている。

 府水産課によると、4月中旬に日吉町の個人所有の池で死魚1匹が見つかったが、ウイルスは確認されなかった。5月初めに2件の情報があったが、死後かなりの時間が経過しており、検査できなかった。
 コイヘルペスウイルスは2003年11月、茨城県・霞ケ浦での大量死以降、全国に拡大した。今年も4月に長崎県で、5月13日には徳島県の吉野川水系で感染死が判明し、これで41都府県で発生が確認された。
 府内では03年11月から04年10月までに、京都市や宇治市など11市町の河川、池、養魚場38カ所で計44匹の感染が確定した。しかしそれ以降は、現時点で新たな感染死は出ていない。
 府水産課の平田周二課長は「ウイルスに対する耐性をコイが持った可能性があるが、よく分からない。全国的に発生例は続いており、気は抜けない」と話す。
 ウイルスが活性化する水温は15-25度。昨年も水温が上昇し始めた5月に7匹、6月は15匹と感染が拡大した。府はすでに、宮津市の府立海洋センターで感染検査機器を増やすなど対策を強化している。各漁協に対しても、稚魚の放流自粛を継続するよう求め、他水域へのコイの持ち出し禁止措置も1年間延期した。
 「事態が沈静化していても再発の危険はある。関係業者と協力して河川監視や死魚の早期回収、検査など感染防止に努める」(水産課)としている。
(京都新聞)

+Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by DODGE at 2005年05月16日 10:17 in KHV関連

mark-aa.jpg