2005年05月16日

世界湖沼ビジョン:一昨年の世界水フォーラム、全文翻訳を出版 /滋賀

 ◇湖と人、共存の道をひらく 淡水保全を呼び掛け−−アフリカなどの環境悪化も報告\n 県内などで03年3月に開催された「第3回世界水フォーラム」で発表された「世界湖沼ビジョン」の全文の日本語訳などが採録された本「世界湖沼ビジョン 湖と人、共存の道をひらく」(吉良竜夫・元琵琶湖研究所長監修、財団法人国際湖沼環境委員会編)が新樹社(東京都文京区)から発刊された。222ページ、2835円。

 世界各国の科学者による科学委員を中心に、湖の環境保全にかかわる活動を行っている草津市の国際湖沼環境委員会(ILEC)や、国連環境計画(UNEP)国際環境技術センターなどが作成した「世界湖沼ビジョン」▽01年に大津市で開催された世界湖沼会議でのワークショップの記録「国際水系としての天然・人工湖沼―世界湖沼ビジョンに向けて」――で構成されている。
 「湖沼ビジョン」では、人間活動に起因する汚染や過度の取水、気候変動などで世界の湖が危機的な状態であり、近い将来に世界的な水不足になるとの予測に言及。世界的に湖の健全性と人間の水需要の双方を長期に保証する湖沼管理計画がほとんど出来ていないことを指摘する。その上で、湖の持続的利用や湖沼生態系の保全のための指針と、具体的な行動をよびかける内容となっている。
 「国際水系としての天然・人工湖沼」では、アフリカや南米、欧州などの湖、河川の具体的な環境劣化や管理面の問題などが報告されている。環境悪化で急激に縮小する中央アジア・アラル海などの写真も収録する。
 購入などの問い合わせはILEC(077-568-4567)。【服部正法】

(毎日新聞)

+Yahoo!ニュースー滋賀ー毎日新聞

Posted by DODGE at 2005年05月16日 08:01 in 自然環境関連

mark-aa.jpg