2005年04月08日

シナイモツゴ:里親募集 希少種を絶滅から救おう /宮城

◇NPO「郷の会」が採卵、搬送、飼育方法を完成
 コイ科の希少淡水魚「シナイモツゴ」=写真=の保護に取り組む鹿島台町のNPO「シナイモツゴ郷(さと)の会」は、シナイモツゴの“里親”を募集している。同会は簡単に人工繁殖させる方法を開発。学校や家庭で成長の様子を観察することで、生態系の大切さを学んでもらう。

 同会は試行錯誤の結果(1)親魚から数多くの卵を取る方法(2)増殖に必要なふ化直前の卵の搬送法(3)ミジンコをえさにした稚魚の飼育法――などを完成。人工繁殖が簡単にできるようになったことから、広く里親を募る。
 同会の飼育インストラクターが飼い方を出前講習。飼育先が多様となることで、絶滅の危険から救うことにもなる。同会は「小学生でも人工繁殖が簡単にできるようになった」と話す。
 同会は市民と淡水魚の研究者らで構成。02年春に発足し、昨年NPO法人の認定を受けた。生態系の破壊が問題となっているブラックバスの駆除や、里山の生態系の復元を目指している。問い合わせは同町公民館内の同会事務局(0229-56-2510)へ。【小原博人】
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 ■ことば
 ◇シナイモツゴ
 体長7〜8センチの小魚で、主に東日本のため池に生息している。戦前、鹿島台町の旧品井沼で発見され、その名(標準和名)がついた。戦後絶滅したとされていたが、95年同町のため池に残存しているのが再発見された。環境省、県のレッドデータブックともに「絶滅危惧(きぐ)1類」に指定されている。県内の地名が名前になった唯一の淡水魚。

4月7日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2005年04月08日 10:30 in ブラックバス問題

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