2005年01月04日

外来種の捕獲や目撃増加で調査 滋賀、「在来種脅かす恐れ」と指摘

 外来種のアライグマやハクビシンが、滋賀県内各地で捕獲されたり、目撃されるケースが増えているため、「県移入種問題検討委員会ほ乳類部会」(部会長・高橋春成奈良大教授)が詳しい調査に乗り出している。生息場所や餌がタヌキと共通するなど、在来種を脅かす恐れが指摘されており、同部会は「被害が出る前に、効果的な対策が必要」としている。

 同部会の漁業協同組合や猟友会に対するアンケート調査などによると、これまでにアライグマやハクビシンが捕獲されたのは、伊吹町や多賀町などで計9件。「アライグマが木に登っていた」「ハクビシンが果実を食べていた」などの目撃情報も朽木村で5件、余呉町で3件など計約30件あった。
 目撃情報は、この2−3年間に集中している。同部会は両方の動物とも県内で増えているとみており、今後、生息地域の分布図の作成に取り組む。
 同部会によると、アライグマやハクビシンは近年、ペットとして人気がある。両方とも、何かの事情で飼い主が放し、野生化したとみている。
 県内ではほかにも、外来種のヌートリアやシマリスなどが見つかっている。高橋部会長は「魚類のように在来種に深刻な被害をもたらす前に、侵入路を遮断したり、捕獲するなどの対策が必要だ」と話している。部会は外来種に関する捕獲、目撃などの情報提供を求めている。連絡先は県自然環境保全課Tel:077(528)3483。(京都新聞)

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Posted by jun at 2005年01月04日 00:00 in 自然環境関連

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