宮城県大崎市鹿島台のNPO法人「シナイモツゴ郷(さと)の会」(安住祥理事長)が、希少性の高い在来種の淡水魚シナイモツゴがすむ池の水で作ったコメを、独自に環境保全米「シナイモツゴ郷の米」として認証する取り組みを来年度から始める。水質の良い水で作られたコメをブランド化することで、環境保全に取り組む農家を支援する。
認証は手始めに鹿島台周辺の農家が対象となる。認証を受けるには(1)シナイモツゴが生息するため池の水をコメ作りに活用し、ため池の環境保全に積極的に取り組む(2)環境保全型(減農薬栽培)の農業、または収穫後にボイラーなどを使わない自然乾燥を行う―という2つの条件が求められる。
ため池にシナイモツゴがいない場合でも、ブラックバスなどの外来魚がいないことや水質が良いなどの条件が満たされていれば、会が養殖したシナイモツゴを放流するなどして、収穫したコメを「郷の米」として認証する。認証を証明するシナイモツゴをモチーフにしたロゴも考案した。
絶滅の恐れがあるシナイモツゴは水環境のバロメーターとされ、会はシナイモツゴの繁殖や水質浄化のためのヒシの栽培など環境保全活動に取り組んでいる。昨年度は活動が評価され、農水省主催の田園自然再生活動コンクールで最優秀賞の大臣賞を受賞した。
認証制度は、米価下落に悩む農業者に環境保全活動に積極的に取り組んでもらうことでコメをブランド化するのが狙い。環境が良くなることで米価が上がり、消費者にも安心して食べてもらえるコメを提供できる好循環を目指す企画だ。
安住理事長は「安全、安心なコメを消費者に届けるとともに、農家の生き残りの一助にもなれば」と成果に期待している。