2005年04月08日

「MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES 9」

FILE 9 ついにシーズン終了。とにかく楽しかったバスマスターツアー
BASS CITGOバスマスターツアー第6戦ミズーリ州テーブルロック・レイク戦

 バスマスターツアー最終戦はテーブルロック・レイクで開催された。昨シーズンもこの湖で大会が開催されたから、ここに来るのは今回で2度め。昨年は時期的に多少早くトーナメントが開催されたため、バスの活性は上がりきっていなかった。今年は昨年より時期が遅いし、「簡単にバスを見つけられるんとちゃうか〜」と安易な気持ちで現地入りした。ところが、これが意外にも3日間のプラクティスでは非常に攻略が難しいレイクだった。

 まずテーブルロックは水質がクリアで、このタイプの湖にいるバスは比較的小さい。ウエイインできるバスのサイズは州や湖によって異なるが、12in以上、また14in以上であったりするのが一般的なのに対して、テーブルロックではラージマウス、スモールマウス、スポッテッドバスすべてが15in以上と決められている。14in前後のバスが多いこの湖では、リミットを揃えることすら難しいのだ。
 プラクティスではトータルで500リットルのガソリンを消費して駆け回り、少しでもニゴリのあるエリアを探すことに専念。そんなエリアでクランクベイトを巻きたおすというのが、今回の私のパターンだった。しかし、プラクティス3日間で釣れたのは初日に3尾、2日めに1尾、3日めにも1尾。この数では本戦でどれだけ釣れるのか不安だったものの、釣れたのはすべて3Lb以上のナイスキーパーだった。
 
 トーナメント初日は14in前後のバスを30尾くらい釣ったが、キーパーサイズは1尾も釣れずノーフィッシュで帰着した。「クランクベイトやとバイトしてくるバスのサイズが小さいのかもしれへん」と思って、2日めはDゾーン(ダブルウィロー、1/2oz)で攻略しようとルアーを変更。ダブルウィローを用いることでシルエットを大きく見せ、少しでも大きなサイズのバスにアピールできるようにした。また、トレースした水深も、シャロークランクを引いていたレンジよりやや下をねらった。すると、朝からすぐに3Lbオーバーが釣れ、さらに1尾を追加する。
 だがここで、グッドサイズを2尾バラしてしまう(T-T)。「逃がした魚はデカい」とよく言うが、“今回も”逃がしたバスはデカかった。ちゃんと腕にはグッドサイズの手応えが伝わっていただけに、とても悔しかった。
 この大会を通して、テーブルロックはフロリダ州の湖に次ぐほど嫌いなタイプのフィールドだとわかった。理由は水質がクリア・ウォーターだからだ。個人的には少しニゴッてるくらいの水質のほうが釣れると信じているし、実際にマッディタイプの湖ではいい成績を残せている。
 だけど、こういう苦手なタイプの湖や試合を乗り切らないと、私の“心の師匠”であるリック・クランには、いつまで経っても追いつかないし、追い越せない。
 リックは今大会で私のひとつ上の順位(102位タイ)でフィニッシュした。そんなにいい成績とはいえないが、バスマスター・クラシックの出場は決めた(年間総合20位)。たとえばレイク・ノーマン戦を振り返ってみると、私とリックは同じエリア、パターンを持っていた。試合後、テレビでこの大会の放送を見て確認したし、また間近でリックの写真を撮っていたカメラマンから聞いても、私とリックはほとんど同じ釣り方をしていたのだ。あの大会で私は予選敗退したのに対し、リックは3位で終えている。この差の答えを出すために最終戦も頑張ったつもりだったが、残念ながら答えを出すことができなかった(T-T)。
 
 
 FLWがまだ3戦残ってはいるが、バスマスターツアーの全6戦はこれで終了。今年はバスマスターで1回以上決勝に残ることが目標だったので、なんとか1回は残ることができた。第4戦、第5戦ではもう少しで決勝に残れるところだったのに、いろいろな要素が重なって決勝進出は逃してしまった。悔しくもあるが、シーズンが終了してひと段落がついた気分だ。もちろん、FLWが残っているのでまだ気は抜けない。
 今シーズンのバスマスターツアーを振り返ると、「面白かった」のひと言に尽きる。終わってみると、あっという間の3ヶ月だった。全6戦をこなしても試合数が少なかったように感じる。「もっとやりたかった。もっとあのメンバーと一緒に競技したかったし、楽しみたかった」というのが本音である。ハイウエイトを持って帰ってくるとBASSのスタッフも喜んでくれるし、「そんな気持ちに浸れるのもまた1年後なのか」と思うと悲しいし、寂しい。
 「バスマスターツアーがないシーズンはオープン戦に出たい」と考えていたが、スケジュールを見ると、サザン戦やセントラル戦はFLWのプラクティス日程と重なっていることが多いから、オープン戦出場は難しいと思っている。それでも強行出場して、オープン・チャンピオンシップからクラシック・クオリファイをねらうのもひとつの選択肢ではあると思うが、今は、バスマスターでもFLWでも一戦、一戦を一生懸命大事に闘っていきたいと考えている。クラシックはあくまで最終目標であって、まずは残されたFLWのトーナメントに全力を注ぎたい。

 
 バスマスターツアーの中で印象に残っているトーナメントといえば、やっぱり第3戦のレイク・ガンターズビル大会だ。初の決勝進出と2位でのフィニッシュ。最終日には30Lb5ozをウエイインして、今季ツアーのワンデー・ヘビエストウエイトを獲得した。この事実はBASSの歴史に残るし、これだけでもかなり嬉しい結果だと思っている。
 逆に嬉しくない記憶は、後半戦に体力が消耗してしまったことだろう。たとえば、バスをバラしてしまうのは技術的な部分だと考える人が多いが、集中していればミスを低減できるはず。そんな集中力も万全な体調や体力があってこそ維持できるものだと痛感した。レイク・ノーマン戦ではキャスティングミスを連発したが、あれは体調を崩して、集中力が欠けていたからだろう。心技体とはよく言ったものだ。今年も昨年と同様に、オフシーズンは体力作りに励みたいと思う。
 
清水盛三さんへの応援メールは、清水盛三公式ウェブサイト「MORIZO WEB」から。

Posted by DODGE at 2005年04月08日 10:15 in MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES

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