2005年02月08日

MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES「FILE3」

FILE 3 戦術という大きな壁
BASS CITGOバスマスターツアー第2戦レイク・ハリスチェーン・オブ・レイクス大会編

 「トーナメントがひとつ終わり、また次のトーナメントがはじまる」という繰り返しで迎えたBASS CITGOバスマスターツアー第2戦フロリダ州ハリスチェーン・オブ・レイクス大会。第1戦で味わった苦しみから完全に立ち直る前に、私はハリス入った。いつまでもクヨクヨはしてられない……いや、けっしてクヨクヨはしていない。だが、ただ自分の戦術の組み立て方の荒さに嫌気がさして、アメリカでやっていく自信すら失いかけたのは事実。第1戦が終わってすぐに第2戦のプラクティスに入る予定だったため、レイク・トホの余韻を引きずっているヒマさえなかったというのが正直なところだ。幸運にもハリスチェーンでのプラクティスはスムーズに進んだので、「やれるゾ!」という気持ちで本戦を迎えられた。今大会の収穫は、「自分のパターンを信じてやれば上位に食い込むチャンスがある」ことを再認識できたことだが、「戦術の見直しの強化」が改めて課題となった。

 ただし……精神的にも、肉体的にもそろそろガタついてきた(苦笑)。正直、3試合連続のトーナメントというのはホントに辛い。
 結果から言うと、72位……。なんともビミョーな順位で終えた。ただし、過去3回ハリスチェーンの大会に出場して、この72位が最高位(2003年は76位、2002年は98位タイ)。そう騒ぐほど嬉しいわけじゃないけど、FLW第1戦、バスマスター第1戦の成績と比べれば、まぁまぁ上のほうに行けたと思う。

 
 しかし、だ。今になってから言うのもなんだが、「ハリスはオレのホームレイクや」と思っている(笑)。basswaveのインタビューでは「ハリスで上位に入る自信はない」と言ったことは覚えている。今回も上位に入れなかったが、ある程度試合展開が見えて、自分の展開どおりに持っていきやすいレイクだと再認識した。オキチョビーは「沈んでしまえ!」と思うほどキラいだし、トホははじめてだったが、ハリスチェーンは「通い慣れたレイク」の代表格だ。だから、無駄のないプラクティスをすることができた。
 ハリスチェーンはキャナルでいくつかのレイクが繋がっている。各レイクにパターンを持つのも結構なことだが、私がチェックしたところ、バスのストック量やプロダクティブなエリアを考えると、結局2、3のレイクでパターンを組むべきだと感じた。今回で3回めだったし、要領もわかっているから、いいエリアはスグに見つけられた。ただ、そんなエリアは少ないから他のアングラーとのバッティングも多い。このあたりが難しいところだ。
 本戦では、2日間ともラリー・ニクソンと同じエリアに陣取った。ツアーレベルの大会で、これほどの銀座……いや、は言い過ぎか。銀座とは言わずとも、数艇のボートが小さなエリアに集結することはめったにない。たとえば、ひとつのスタンプがあったとして、ひしめき合っている場合、2人が同時に同じストラクチャーを撃つこともある。これは、河口湖で船団がやっているのとそうかわりはない。同じストラクチャーを撃つと気まずいから、そういう場合はボートを避けて向こう側へ抜けるけど、このときもお互いが殺気立ってるから、「オレ、向こうに行くから」と一声かけるタイミングすらない。ホントに気を使って疲れた大会だった。
 
 ラリーのほかにも、上位入賞者が同じエリアから出た。「なんでオレだけ釣れへんかったんやろ?」と考えてみたが、彼らはある時間になるとどこかに消えて、ある一定の時間がくると戻ってきていることに気づいた。朝一番と夕方にバイトが集中して、実際に私もモーニングバイトで数尾を釣ったが、途中の時間帯はパタリとバイトが止まる。このバイトがない時間帯に彼らは移動して、スモールフィッシュでリミットを揃えているのだろう。そしてビッグフィッシュのバイトがはじまる時間帯になると戻ってくる。私もバックアップのエリアを持ってはいたが、「たぶんバイトがくるやろ」とネバってしまった。つまり、バスの活性が上がる時間帯、タイミングの見切りが彼らの「戦術」にしっかりと入っていたが、私にはなかったというわけだ。こういった戦術の見直しは今後への課題となった。
 「上位入賞者がたくさん出たエリアに私もいた」、しかも「自信を持ってその場所に入っていた」ということから、前回の自信喪失からはかなり回復できた。「間違ってなかったんや。ただ煮詰められなかっただけや」という部分で負けたと思う。私にはまだ3日間の公式プラクティスで煮詰めるだけの技量が整ってなかったということなのだろう。だからといって、FLWのように自由にプラクティスができても、勝つのは難しいのだが……。
 

 もうすでに次戦の地(FLW TOUR第2戦レイク・トホ大会)に入ってプラクティスを進めている。現在のトホは、1週間前に開催されたバスマスター第1戦の状況とほぼ同じコンディションで、かなり渋い。本戦ではバスマスターで使用したパターンに加え、新たにバックアップを補充するつもりだ。この試合も混戦になるのは間違いないし、目標ウエイトをしっかり決めて、それに向かってウエイインできるよう頑張りたい。

清水盛三さんへの応援メールは、清水盛三公式ウェブサイト「MORIZO WEB」から。

Posted by DODGE at 2005年02月08日 10:05 in MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES

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