鹿児島県 世界遺産「三京林道(森)」で外来種駆除 親子連れ50人参加 「ムラサキカッコウアザミ」除去 天城町

 【徳之島】世界自然遺産エリアの天城町「三京林道」沿線の「三京の森」で24日午前、外来植物「ムラサキカッコウアザミ」の駆除を目的としたボランティア活動が行われた。NPO法人徳之島虹の会が主催し、同町立西阿木名小と同三京分校の児童・教職員、保護者らを中心に約50人が参加。生物多様性を守るため同外来種の除去作業に汗を流した。

 同林道周辺の「三京の森」は、奄美群島国立公園の特別保護地区で、世界自然遺産のコア(核心)エリアに含まれる。しかし近年、熱帯アメリカ原産のムラサキカッコウアザミ(キク科)が侵入し、スポット的な繁茂拡大が指摘されている。同種は鹿児島県の外来種リストで「重点啓発種」に選定されており、在来生態系への影響が懸念されている。

 虹の会単独による外来種駆除作業はこれまでもあったが、同林道対象のボランティア協力の呼び掛けは初。参加者たちは三京分校を出発し、会員のエコツアーガイドが案内する自然観察を交えながら、繁茂地点で同アザミを引き抜くなどの作業を実施。ビニール袋に密封したその量は軽トラック1台分に達した。

 参加した児童は「外来種について初めて知った。これからは関心を持ちたい」と話し、保護者も「子どもと一緒に作業し、自然の大切さを実感できる貴重な機会だった」と充実した表情を見せた。

 一方、ふだん同林道のゲートは施錠され、エコツアーガイドら同行なしでは立ち入りが規制されている。地元住民からは「自宅の近くに素晴らしい自然があるのに自由に入れないのは残念。今回、駆除活動を通してこの大自然を未来に残す一助になれてうれしい」との声もあった。

 虹の会の政武文理事長は「児童・保護者・教職員の参加で、外来種や自然遺産への理解が深まったと思う。(伊仙町)喜念浜でのポトス駆除など、今後も取り組みを続けていきたい」と話した。

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