早く見つけて対策を 和歌山県が田辺で外来カミキリ研修会

 和歌山県は29日、梅やスモモなどの木を食害する特定外来生物、クビアカツヤカミキリの対策研修会を田辺市内で開いた。被害は全国で拡大し、県内でも紀北、紀中地域の16市町まで広がっている。研修会では、虫の特徴や繁殖力の強い生態を説明し、早く見つけ、産地一丸となって対策を取っていくことの重要性を訴えた。

 県うめ研究所の裏垣翔野研究員(28)が生態と防除対策について講演。このカミキリは胸部が赤いことが特徴で、幼虫がサクラやモモ、スモモ、梅などバラ科の木の内部を食い荒らすこと、繁殖力が非常に強く、成虫は年間2、3キロ飛んで移動するとされ、放っておくと被害は急速に拡大すると説明した。

 成虫は5月下旬から8月にかけて、昼間に幹で見つけやすいという。幼虫は排せつ物と木くずが混じったオレンジ色や褐色のミンチ状の「フラス」を木の外に排出する。早期発見のポイントとして、フラスを確認しやすい3月下旬から11月にかけての見回りが大切なことを伝えた。

 裏垣さんは「産地に被害を拡大させないために早期発見が重要。疑わしい成虫やフラスを見つけたら振興局やJA、市町村まで通報してほしい」と呼びかけた。

 防除対策には成虫では捕殺や農薬散布、産卵防止用のネット被覆、幼虫では掘り取りなどがあり、複数を組み合わせることが大切だとした。木に産卵されたり、成虫が脱出したりしないようにネットで梅の木を覆う対策も実演した。

 那賀振興局農業水産振興課の和中学副主査(60)は、那賀地域の被害状況や対策について実情を報告し、産地一丸での取り組みの重要性を強調した。

 田辺市下三栖の梅農家、岩見健生さん(53)は「クビアカツヤカミキリが梅産地であるこの地域に入ると、一気に広がるのではないかという怖さがある。早期発見や対策について、農家同士で協力、周知していきたい」と話した。

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