奈良県立磯城野高校(田原本町、小池真理校長)は21日、地域住民を対象にした「いきもの観察会」を開いた。今回のテーマは「外来種って悪い?!」で、田植え直後のイネの苗に大きな被害を与えるジャンボタニシの被害抑制対策を、同町民ら約20人が体験。同高生が実験田で昨年6月、ジャンボタニシが苗よりウメ酒づくりで残った「漬け梅」を積極的に捕食することを突き止めており、参加者は汗をぬぐいながら実験田約1千平方メートルに漬け梅を投げ入れた。
同校の観察会はSDGs(持続可能な開発目標)の一つ「陸の豊かさも守ろう」の実現を目的に、同校に生息する786種の野生生物をテーマに2025年度から開催しており6回目。生物多様性や生き物について、調査・研究成果を発表している同高の農業クラブ「Flowers(理科部)」(顧問=吉田宏教諭)が企画。最初に園芸デザイン室でクラブメンバーが参加者に外来種のクイズを出し、参加者は外来種には海外由来だけでなく国内移動もあることなどを学んだ。メンバーは「外来種にも命がある。活用する方法も一緒に考えたい」と語りかけた。
続いて参加者は長靴に履き替え校内のさまざまな生物を観察し、田植えが終わった実験水田に移動した。殻の高さが最大3センチ程度に成長するジャンボタニシがいる実験田のあぜから、漬け梅計200キロを投入。タニシを食べるカラスの捕食を促すため、タニシが好む段ボール片も沈めた。
父親と参加した三郷町の小学5年生、村上京さん(10)は「漬け梅を食べたジャンボタニシが、おいしくなって食べられるかも」と笑顔を見せた。理科部部長の松永美宙さん(17)は「参加者の皆さんは積極的に質問をしてくれ、生物などをよく見てくれた。自然にもっと興味を持ってくれれば」と話した。
吉田教諭は「メンバーが漬け梅のアイデアを思いつき、実験に挑戦したことをたたえたい」と語った。
