可愛い悪魔! 街中の公園で走り回るクリハラリスの生態に迫る

 近年ニュースで時々話題となるクリハラリスは、その愛らしい見た目から「可愛い悪魔」とも呼ばれる特定外来生物です。観光目的で放し飼いにされたり、ペットだったものが逃げ出し定着したと言われています。

 クリハラリスは、しばしばタイワンリスという名前で呼ばれますが、タイワンリスはクリハラリスの一種です。以前は遠い場所でしか目撃情報がなく、写真を撮りに行くことができませんでした。

 しかし、今では足を伸ばせば行ける距離まで勢力を伸ばしてきたため、その実態を確かめるべく、目撃情報が多数寄せられる街中の公園へ行ってみることにしました。

公園を我が物で走り回る悪魔

 リスは昼行性で、早朝に最も活発に活動し、昼間は木の上で休息していると聞いていましたが、午後に到着しベンチに座った途端に前の木から降りてきました。こんなに遭遇率が高い野生動物は、未だかつて見たことがありません。

 公園はさほど広くなく遊具も少ないのですが、様々な樹木が植えられ、子供たちが遊び、近所の人が行き交う、決して静かな環境ではありません。そんな街中の公園でリスはあちこちの木から降りては地面を跳ね回り、草を食べ、土を掘って何かを探して我が物顔で動き回っていました。

 群れでやってくるカラスを威嚇するものの、彼らにさほど緊張感は見られません。唯一緊張が走ったのは、一匹のリスが木の実を食べている木で、他のリスが食事を始めた時です。

 のんびりと餌を食べていたかと思ったら、いきなり別のリスを追いかけ始め、追いかけられた方は違う木に追いやられていました。そんな平和な争い以外は悠々とあっちでモグモグ、こっちでモグモグと、無防備に食事をしていました。

 静かに近づくと2~3mまで接近でき、スズメやカワラバトよりも近くに行けるのではないかと思うほどで、じっくりと観察できました。

実際見たクリハラリスの特徴

 元々ニホンリスしか見たことがなかったため、そのサイズ感に驚きました。それもそのはず、クリハラリスはニホンリスよりも一回り大きく、尻尾がフサフサとしているためだいぶ大きく見えます。

 次に驚いたのは、妙に黒っぽく見える色味でした。さらに耳も、目も小さいため、リスというよりネズミに近い印象を受けました。

 そして、クリハラリスの名前の由来である、お腹の色は栗色と少し薄めのグレーのものがいて、木から木へ飛んだ時や、木の枝に逆さまにぶら下がって餌を食べている時に見ることができます。

 身近な公園などでクリハラリスを見かけた際は、その体格や毛色、そして食べるものの種類に思いを馳せてみると、より観察が興味深くなります。

特定外来生物というイメージとのギャップ

 特定外来生物ということもあり、初めは良いイメージを持たずに観察を始めました。しかし、長い時間カメラを向け観察を続けるうちに、このリスの可愛らしさに気づき、昼間にこれほど野生動物を間近に見られる環境は貴重ではないかと思い始めました。

 クリハラリスを恨めしそうに見るスズメや、追いかけっこする姿など普段あまり見ることができない貴重な場面を見ることができました。身近な環境での野生動物観察の機会として、感染症や、寄生虫などに気をつけつつ、まずはクリハラリスから観察を始めても良いかもしれません。

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