特定外来生物で南米原産の大型ネズミの一種「ヌートリア」による農作物被害が浜松市内で急増していることを受け、市は9月下旬から、希望する市民にわなを貸し出して捕獲する獣害対策を始める。農業従事者に限らず、市民総ぐるみで野生化したヌートリアの駆除の促進を目指す。
市によると、目撃情報に比べて捕獲数が少なく、有害鳥獣捕獲許可申請の手続きが煩雑で時間がかかるなどの課題もある。導入する「ヌートリア市民捕獲従事者制度」は、農業従事者を対象にした現行のわな貸し制度を変更。申請や講習会の受講など必要な手続きの大半をオンライン対応にして負担軽減を図る。わなの設置場所は捕獲希望者が所有・管理する土地に限り、捕獲した場合は市の委託業者が回収する。
ヌートリアは水辺に生息し、稲やレンコンなどの農作物を食害する。市によると、2015年ごろから市内で目撃されるようになり、現在は山間部を除く全域に分布しているという。
市内では、市が啓発活動と対策を本格化させた21年以降、目撃件数が急増した。24年度は619件の目撃情報があり、239頭を捕獲した。市による市民捕獲従事者制度の導入は、クリハラリス(タイワンリス)に次いで2例目。
