2006年11月15日

湖づくりフォーラム:パネル討論や稚魚放流 立松和平さん、嘉田知事らが参加/滋賀

 ◇「全国豊かな海づくり大会」プレイベント−−大津
 来秋滋賀で開催する「第27回全国豊かな海づくり大会」のプレイベント「湖(うみ)づくりフォーラム 人と森と湖と〜かけがえのない生態系を未来に〜」が12日、大津市のびわ湖ホールであり、パネル討論や稚魚の放流などが行われた。

 大会は来年11月10、11日、大津港周辺とびわ湖ホールの会場で開かれる。水産資源の維持や海の環境保全への意識啓発、水産業の振興などが目的の大会で、湖を舞台にして開かれるのは初めて。
 この日のパネル討論には▽作家の立松和平さん▽京都大フィールド科学教育研究センター長の田中克さん▽琵琶湖の漁師三代目の松岡正富さん▽霞ケ浦生態系研究所長の浜田篤信さん▽嘉田由紀子知事――が参加し、NHK解説委員の谷田部雅嗣さんがコーディネーターを務めた。
 琵琶湖の現状にも詳しい立松さんはフナズシについて「現存する最古の食品と言ってもいい。フナズシ、ニゴロブナ、琵琶湖を守ることは我々の食文化、暮らしを守ること」と話し「琵琶湖は日本列島の真ん中にある鏡。琵琶湖が良ければ日本はいいし、悪ければ悪い」と、琵琶湖が日本の文化や環境の状況の“バロメーター”であることを指摘した。
 松岡さんは漁獲量の激減や、自分の代で環境悪化が急進行していることを説明。嘉田知事は、環境社会学者として琵琶湖周辺の集落を30年間歩いてきた経験から「狩猟採集時代から情報時代まで、琵琶湖は人類の歴史が凝縮されている珍しい場所。文明社会の再生のモデルの場所にもなる」と言い、昭和30年代ごろまで機能していた自然を汚さない暮らしぶりから、現在を検証・反省することの重要性などについて語った。【服部正法】  11月14日朝刊

+Yahoo!ニュース-滋賀-毎日新聞

Posted by jun at 2006年11月15日 14:55 in 各種イベント, 自然環境関連, 内水面行政関連

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