2006年10月13日

住民らが「考える会」設立 池の内湖の環境守ろう 武雄市の観光拠点に

 武雄市の武雄温泉保養村内にあるため池「池の内湖」の環境を守り、観光情報の発信や子どもの自然学習の場として活用しようと、地域住民と保養村の宿泊施設、釣り愛好家らが結集し、環境を考える会を設立した。29日には第1回の釣り大会を開催する。

 池の内湖は、福岡市の大濠公園の池とほぼ同じ広さで周囲約2キロ。市内最大の農業用ため池で満水時の面積は約10ヘクタール、貯水量は58万トン。池を含めた保養村は自然環境に囲まれ、周囲にはペンションや保養施設、県立宇宙科学館が点在しており、武雄市の観光拠点の1つになっている。

 県は今年4月からブラックバスなどの特定外来種の再放流を禁止する規制を実施しているが、地元の市民団体などは昨年11月、子どもたちの総合学習と観光情報発信を兼ね、池の水を抜いて魚の生態調査と外来種駆除を実施。この結果、在来種の稚魚が多く見られるようになった。また、武雄高校科学部も魚類調査を行い、全国大会で発表するなどした。

 このため、今後も活動を継続しようと、関係者が集まって「武雄温泉保養村の環境を考える会」を設立。具体的には(1)ため池の維持管理のため3年‐5年間隔で水抜きをする(2)特定外来種の駆除を継続(3)毎年釣り大会を開き、子どもたちの健全育成に努める‐などに取り組む。また、特定外来種の投入、リリース禁止の看板を設置し、池の放水路から外来種が下らないよう金網も設ける。

 釣り大会は午前7時から午後4時まで。会費は大人500円、中学生以下無料。 =2006/10/13付 西日本新聞朝刊=(西日本新聞)

+Yahoo!ニュース-佐賀-西日本新聞

Posted by jun at 2006年10月13日 13:48 in 内水面行政関連

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