2006年10月06日

ニゴロブナ復活へ 漁獲制限サイズ引き上げ 滋賀県が来年1月から

 湖国の珍味「ふなずし」の原料となるニゴロブナの復活に向けて、滋賀県は来年1月から、漁獲制限サイズを現在の全長18センチ以下から22センチ以下に引き上げる。漁業者が自主的に設定していた禁漁期間も明文化し、6年後に現在の3倍の約250トンの資源量を目指す。漁獲制限や放流強化による琵琶湖の固有種復活作戦は、セタシジミやホンモロコに続いて第三弾となる。

 ふなずしは、ニゴロブナをコメで漬け込み、発酵させるなれずしの1種。漁獲量は、1960年代に約500−400トンあったとされるが、産卵場所の減少や外来魚の食害などの影響で、近年は十分の一以下に当たる約30トンに落ち込んでいる。
 県の漁業調整規則は全長15センチ以下の漁獲を禁じ、2001年度には漁業者が自主規制で18センチ以下と厳しくしたが、漁獲量は回復していない。
 ニゴロブナは、卵を持つ雌がふなずしの原材料として貴重とされている。産卵を始める2歳魚の全長は平均約20センチになるといい、従来の規制では一度も産卵しないまま捕獲される可能性が高かったという。
 このため、確実に一度は産卵させようと、県は漁業調整委員会の答申を受けて漁獲制限サイズの引き上げを決め、資源回復計画を策定する。計画には、漁業者が01年度から自主的に設けた6月1日から12月31日までの禁漁期間も盛り込む。
 県水産課は今後、全長25センチ以下の漁獲禁止も検討していく。
(京都新聞)

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Posted by jun at 2006年10月06日 15:57 in 内水面行政関連

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