東南アジア原産の外来魚ラージ・グラスが、滋賀県安土町下豊浦沖の琵琶湖の内湖・西の湖で定置網にかかっていたと12日、滋賀県水産試験場(彦根市)が発表した。試験場によると、県内でのラージ・グラスの捕獲は同試験場が集計を取り始めた1994年以降初めて。
捕獲されたラージ・グラスは全長4・8センチ、体重1・6グラムで成魚とみられる。11日に地元の漁師が、外来魚捕獲用に設置した網にかかっているのを見つけ同日、同試験場が確認した。
ラージ・グラスはタイなどに分布し、観賞用として輸入されている。全身がほぼ透明で、体内に染料を注射して色づけしたものが「カラー・ラージ」として親しまれている。水温25−28度の水域に生息し、琵琶湖などでは越冬できないとみられる。県水産試験場はペットとして飼われていたのが今春以降に放されたとみており、関慎介技師(28)は「生態系を乱す恐れがあるので、放流は絶対やめてほしい」と話している。(京都新聞)