2006年08月09日

住民や愛護団体ら議論白熱 京北、アライグマ対策など考える

 一帯でアライグマ被害が出ているとして、京都市右京区京北で8日、アライグマの生態と対策を考える「外来生物環境教育セミナー」があった。京北で調査をする関西野生生物研究所(東山区)の川道美枝子代表ら3人が講演で捕獲の重要性を訴え、住民らは熱心に聴講。また、愛護団体の人らが「捕獲ではなく、防除を徹底すべき」と反論するひと幕もあった。

 移入生物種問題などに取り組む「生物多様性JAPAN」(事務局・東京都)が被害の拡大を防ごうと、同研究所などの協力で京北中央公民館で開いた。地元住民ら34人が参加した。
 川道代表は、アライグマ被害の痕跡を説明した後、京都市で自ら実施する調査で、本年度の捕獲数が昨年度より減少傾向にあるデータを示し「徹底捕獲作戦がある程度成功したのではないか」と捕獲の有効性を強調。生物多様性JAPANの金田正人氏も急激に個体数の増えた神奈川県の実情を踏まえ「いかに早く対策をとるかで限りなく成功に近づく」とした。
 質疑応答では、愛護団体の関係者らが「根絶は不可能」「捕獲ではなく、防除を徹底すべき」と述べたほか、地元の農家の人は「スイカに穴を開け食べられた。被害を減らす有効な対策を教えて」などと切実な悩みを訴え、議論は白熱した。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年08月09日 07:17 in 自然環境関連

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