2006年08月08日

「ヌートリア」目撃情報最多 京都府内に広範な分布

 京都府が6月から外来生物の目撃情報募集を始めたところ、大型のネズミに似た「ヌートリア」の目撃が、府内全域から最も多く寄せられていることが分かった。アライグマも同様に府内各地で確認され、繁殖力の強いこの2種の広範な分布がうかがえる、という。府は今後、対象種を6種類増やし、警戒を強める方針。

 募集は、外来生物による生態系の破壊や、分布状況を調べるため、6月7日から府のホームページ上で14種類の動物や植物を対象に行っている。2カ月間で、小学生や農家などからメールや電話などで計67件の目撃情報が寄せられた。
 目撃情報が最も多かったのはヌートリアで、27件。うち12件は京都市内で右京区嵐山や左京区御蔭橋、伏見区竹田などで確認された。亀岡市でも5カ所で目撃されたほか、舞鶴市や八幡市でも見つかった。
 2番目はアライグマの15件。亀岡市内で7件あったほか、京都市や京田辺市、宮津市などで見つかっている。
 ヌートリアやアライグマは、農作物に被害を与えたり、住居、施設を破壊する恐れもあるという。
 このほかミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)が13件、アメリカザリガニが8件、オオクチバス(ブラックバス)とジャンボタニシが2件だった。
 府は従来の14種に加え、近日中にタイワンリスや魚のカダヤシなど6種類を対象に追加し、11月末まで情報を募る。
 府自然・環境保全室は「ヌートリアやアライグマは目立つので目撃情報が多いのだろうが、かなり分布が広がっていると実感した。これを機に外来生物に関心を持ってもらいたい」としている。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年08月08日 11:01 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

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