2006年08月01日

チャンピオンシップのブラケットに注目/FLW

flwchampionshiplog.jpg Wal-Mart FLWツアーチャンピオンシップが8月2-5日の日程でアラバマ州レイク・ローガンマーチンを舞台に開催される。FLWがローガンマーチンに帰ってくるのは2年ぶり。2004年のチャンピオンシップ以来である。2004年大会には日本人初のFLW Tour AOYに輝いた深江真一さんが出場。またワシントン州出身のルーク・クラウセンが50万ドルのビッグプライズを獲得したことでも話題となった。真夏のローガンマーチンは多数の地元住民で賑わう。バーミンガムのような都市部からのアクセスがよいため、週末にもなれば水上スキーやウェイクボード、水遊び、キャンプやピクニックを楽しむリクリエーションの場として親しまれる。バスフィッシングに関しても、数あるアラバマ州のレイクの中でも高い人気を誇る。景観も素晴らしいことから、湖畔に住宅を構える人々も多く、無数のドックや桟橋がフィッシングパターンになることは少なくない。そんなローガンマーチンで開催される2005年度チャンピオンシップ。「誰が優勝」を予想する前に、まずはブラケット(勝ち抜け式)トーナメント表を見ても充分に楽しめる。

 チャンピオンシップへは今シーズンのFLWツアーAOYスタンディングからトップ48名がクオリファイされる。ブラケットはAOYスタンディングの1位と48位が対戦。2位と47位、3位と46位のようにマッチアップされる。最初の2日間はこのマッチアップで対戦し、ウエイト上位の選手が勝ち上がる。勝ち上がると、互いに勝ち上がった選手同士が対戦。この形式で最終決戦にまで縺れ込む。
 そんなブラケット第1回戦の組み合わせが非常に興味をそそられるものなので注目してみたい。

アンソニー・ガグリアーディ(1位) v.s. イッシュ・モンロー(28位)
 ガグリアーディは今シーズンFLWツアーでAOYを獲得。昨年は総合3位に終わり、コンスタンシーでは世界トップレベルのアングラーである。モンローはBASS CITGOバスマスターEliteシリーズ第1戦で優勝。ESPYのベストアングラー賞にノミネートされるなど、彼も世界的に注目されるアングラーだ。そんな世界的な強豪2名が1回戦で対峙する。

ラリー・ニクソン(8位) v.s. ジョージ・コクラン(41位)
 ニクソンとコクランは旧知の友であり、ライバルであり、師弟ともいえる関係だ。コクランをバストーナメントシーンのフルタイムに誘ったのはニクソンである。2004年、コクランはバスマスターツアー・ガンターズビル大会で優勝したのだが、このウイニングパターン(ジャークベイト)をコクランに示唆したのもニクソン。コクランはステージ上で「アーカンソー州在住のジィさんからアドバイスを受けた」とコメント。ジィさんとはニクソンのことだ。またコクランは昨年度のチャンピオンシップ覇者である。皮肉な組み合わせではあるが、実は本人たちがもっとも楽しみにしているかもしれない。

クリフォード・パーチ(9位) v.s. ブレント・エーラー(40位)
 意外と言っては失礼だが、パーチは今シーズン目立った成績を残していない。しかし総合9位でフィニッシュするとは、かなりの実力と見ていい。彼はアリゾナ州出身のアングラーで、今シーズンがルーキーイヤー。エーラーはツアー2年めだが、彼はカリフォルニア州出身であり、ともに西海岸を拠点に凌ぎを削った選手たちである。FLWシリーズが来季から西海岸のトレイルを開始する。パーチやエーラーのような西海岸の精鋭が急増中だからこそ、トレイル進出となったとの背景もある。前代未聞の若手ウェスタンアングラー対決だ。

ダレル・ロバートソン(20位) v.s. デビッド・ダッドリー(29位)
この組み合わせも強列に興味深い。ロバートソンは1999年、第1回M-1トーナメントで優勝。ダッドリーは2002年、第2回M-1で優勝した。ロバートソンは1999年のチャンピオンシップを制覇。ダッドリーは2003年のチャンピオンシップを制覇している。彼らのキャリアのハイライトはほぼ同格。しかも、彼らのメインスポンサーはお互いにCastrol。スポンサーからすれば、1回戦から彼らのメインアングラーのどちらかがトーナメントから消える。

スコット・マーチン(5位) v.s. アート・ベリー(44位)
ビッグフィッシュ・ハンター対決。マーチンは長い間、父であるローランドの影に隠れた感もあったが、ローランドが今年度トーナメント界から引退したこともあり、一気に再注目された選手である。自宅はレイク・オキチョビーのど真ん前。幼少時代からビッグフィッシュを釣りあげるパターンを磨いた。ベリーは南カリフォルニア出身のアングラーで、1度はFLWツアーから撤退したが2年前にカムバックを果たした。彼は地元では名の知れたビッグバス系のガイドサービスを営んでおり、ビッグフィッシュパターンを熟知したアングラーのひとりである。

ゲイブ・ボリバー(7位) v.s. ゲーリー・ヤマモト(42位)
 今シーズンROYを獲得したボリバーに挑むのは、世界のヤマモトベイトの創始者ゲーリーである。元々、彼らはともにアリゾナ州出身のアングラーで、真夏のタフウォーター攻略を知り尽くしている。西海岸のレイクとローガンマーチンを比較することはできないが、タフバイトを凌ぐ術を熟知する代表的なアングラーと言っても過言ではない。ゲーリーのプロダクツは日本で高い人気を得ているが、ボリバーは日本のベイトブレスからスポンサードされるなど、日本との関わりが深い。その意味でも興味深い対戦だといえるだろう。

 Wal-Mart FLWツアー・チャンピオンシップは8月2日、4日間の日程でキックオフとなる。

+FLW Outdoors

Posted by DODGE at 2006年08月01日 19:53 in 海外トーナメント:FLW

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